中央大学経済学部(昼)　公共経済学:　1995年度末試験

1996年1月10日(水)第4限実施


以下の３問に答えなさい。
I 　以下の数値を求めなさい。 （計算は，空白部分を使うこと）

  1. 共同部屋に住む3人(AとBとC)が，1台30,000円のストーブを買うべきか どうかをクラーク税の導入によって決めようとしている。ストーブを購入 したときに各人が得る効用は，AとBがそれぞれ8,000円，Cが20,000円であるとした とき，Aのクラーク税とCのクラーク税はどれだけか。ただし，スト ーブの負担は，１人10,000円とする。また，効用の総計が費用負担を上回る ときは，ストーブを購入し，効用の総計が費用負担を下回るときは，ストー ブを購入しないものとする。
Aのクラーク税(　　　　　　円)　　　Cのクラーク税(　　　　　　円)
  1. 2つの集団(AとB)から構成される社会を考える。このとき，次の数値から， リンダール均衡における公共財の供給量（＝数量）を求めなさい。
    • Aの限界効用(MUA):　　MUA＝20−0.6 G　　ただし，G＝公共財の数量
    • Bの限界効用(MUB):　　MUB＝10−0.4 G
    • 公共財の限界費用(MC):　MC＝15
公共財の数量＝(　　　　　　)
II 　5人の投票者(A,B,C,D,E)が，3人 の候補者(村山，橋本，小沢とする)について，次のような選好を持って いる。これについて，以下の問いに答えなさい。
5人の選好
投票者 第1位(最も好き) 第2位(中くらい) 第3位(最も嫌い)
A橋本小沢村山
B小沢村山橋本
C橋本小沢村山
D村山小沢橋本
E小沢橋本村山
  1. 3人の候補者の中から任意の2人を選んで単純多数決を行ったとき，どの候補者 にも勝利するコンドルセ・ウィナーは存在するか。存在するなら，それは誰か？
    存在するならその名前を，存在しないなら×を，右の空欄に記入しなさい。(　　　　　)
  2. 以下の投票ルールの下で，1位になる候補者をそれぞれの右の空欄に記入しなさい。
    • 上位２者決戦投票ルール(　　　　　　)
    • プルラリティ・ルール　(　　　　　　)
    • ボルダ・ルール　　　　(　　　　　　)
  3. 投票者A，B，Dの選好を図で表しなさい。

  1. 単峰型選好の存在は，投票者の選好の類似性を示唆する。この場合には， どのような選好の類似性が見られるか。50字以内で述べなさい。
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III 　外部不経済に対して排出権取引 を導入した場合のメリットについて詳しく説明しなさい。ただし，図を 最低１つは書くこと。
終わり